「母乳は最良の栄養です」
今日、ニュースなどで厚労省の新指針を
目にした方も多いのではないでしょうか?
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母乳はお母さんの血液なので、基本的には
ほかに敵うもののない 栄養素なのは間違いありません🍼
それは多くのお母さんがよくわかっていると思います。
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しかし 粉ミルクには十分な栄養素があり、
それを与えたか 与えなかったかで
その赤ちゃんの人生を 大きく変えるかといったら
そんなことは ほとんどありません。
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今回の厚労省の発表にもあったように、
母乳が万能の魔法の栄養ではないこともわかっています。
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ここから先は歯科医師 としての個人の意見です。
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少し難しい話が続きますが、母乳やミルクで悩むお母さんに
ぜひ読んでいただきたいです。
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赤ちゃんは母乳を飲むとき蠕動運動とよばれる、
独特な舌の複雑な運動をしています。
これは離乳までの短い期間に 母乳を飲むときだけ見られる
その後の成長にとても重要な動きです。
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ベロは👅筋肉繊維の塊でできているので、
スポーツとおなじように、鍛えつつ使い方を学ばないと
正しく使うことができません。
舌を正しくつかえないと、例えば舌足らずな話し方をするとか
活舌が悪いとか 食べるとき音を立てるとか
かみごたえのあるものが飲み込めないとか
書ききれないくらいたくさん
みなさんが想像できないほど 悪いことがあります。
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個人的に一番悲しく思うのは、
舌位(ベロの正しいポジション)を保てないために
歯並びや骨格が崩れてしまっている子を見たとき。
もっと早くに来てくれてればな。。と思っても
赤ちゃんに戻ることはできませんしね。
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話が逸れましたが、ベロを正しく使うためには
この時期に母乳を飲むことで たくさん蠕動運動を行うのが
かなり かなり かなり 重要なのです。
なので、母乳育児 だとしても 哺乳瓶でしか与えていなければ
それは舌筋を鍛えるという意味では 効果がありません。
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日本で普及している哺乳瓶の乳首は、柔らかくて穴が大きく
逆さにすると垂れてくるようなものが多いです。
そのような乳首からミルクを飲むとき、
赤ちゃんはベロを前に突き出して、
ストローを吸うような動きをします。
このとき使っているのは口の周りの筋肉なんですね🤧
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これは正直望ましい動きとは言えません。
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哺乳瓶を使うときには例えば ビーンスタークのような
弁のついた抵抗の強い乳首を使うと、
赤ちゃんは少し蠕動運動に近い動きをすることができます。
筋力が必要なので、飲みやすい哺乳瓶に慣れた赤ちゃんは
このような乳首に替えると驚くほど時間がかかってしまいます。
母乳も同じように筋力が必要なので、
嫌がる赤ちゃんが出てくるのも納得ですね🤔 ⠀
───まとめ────────────────
成長に必要な舌筋は、飲みやすい哺乳瓶では得られません。
離乳食へ移ったあとは獲得できないことがほとんどです
赤ちゃんにも筋トレが必要!!
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もちろん 栄養を摂ることが第1なので、
足りない分を飲みやすい乳首で補ってあげるのは
全く悪いことではありません🙆♀️⠀
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母乳にも、粉ミルクにも、いいとこと欠点がありますね。
お母さんも健康に、頑張りすぎないでできることが第1です。
「こうあるべき」と固執せず
なにがどうその子にとって良いのか
いろんな話を聞いてみてくださいね🍼
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